三井金属鉱業株式会社

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ACTIVITY REPORTS

三井金属グループのパーパスにもとづいた
日々の活動をご紹介します。

全固体電池向け固体電解質「A-SOLiD®」

  • 市場共創
  • CASEへの対応
  • 探索精神と多様な技術の融合

「全固体電池」のキーとなるマテリアル 固体電解質

次世代の二次電池として研究開発が進む全固体電池。その材料の中でも特に重要なのが、固体電解質です。現在幅広く使われているリチウムイオン電池には、正極材、負極材、電解液などの材料が使われています。電解液は液体であるため、液漏れの可能性がある、使用できる温度範囲に制限がある、可燃性の有機溶媒を使用していることから発火などの恐れがある、といったデメリットがありました。
全固体電池は、電解液の代わりに固体電解質を使用し、その名の通り材料を全て固体にすることで、これらのデメリットを解消することができる次世代二次電池として期待されています。固体電解質の種類には酸化物系、硫化物系、ポリマー系がありますが、三井金属はアルジロダイト型硫化物固体電解質「A-SOLiD®」を開発し、事業化に向けた取組みを進めています。

アルジロダイト型硫化物固体電解質「A-SOLiD®」

三井金属の取組み

三井金属の始まりは、1874年に三井組が神岡鉱山の経営権を取得し、亜鉛鉱山経営を開始したことです。亜鉛の鉱石には硫黄分が含まれるため、当社には長年培った硫化物を取り扱う技術があります。また、電池材料技術の歴史も長く、1949年の電解二酸化マンガンの生産以降、電池の発展とともに技術を進化させてきました。これら「多様な技術を融合」し開発したのが、「A-SOLiD®」です。
その特徴であるイオン伝導度が高いこと、および電位安定性が高く正負極材に幅広い材料を用いることができることにより、高エネルギー密度、高速充電、安全性を実現することが期待できます。当社は今後も、「A-SOLiD®」を全固体電池のキー・マテリアルと位置づけ、お客様や市場パートナーの皆さまと全固体電池の実用化に向けた取組みを進めていきます。

  • 全固体電池を開発しているお客様において、当社「A-SOLiD®」を採用したセラミックパッケージ型全固体電池が製品化されるなど、実用化は順調に進んでいる
  • 車載(EV)用の全固体電池開発が活発化し、国内外複数社への「A-SOLiD®」サンプル供給量が急増中
  • お客様からの「A-SOLiD®」サンプルご要望急増を受け、量産試験用設備(埼玉県上尾市 総合研究所敷地内)の生産能力の倍増を決定
    ※2023年2月7日リリース(リリースはこちら
左:量産試験用設備
右:「A-SOLiD®」を使用した全固体電池の一例

※部署名・役職名は2023年9月当時のものです。