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トップメッセージ

世の中が抱えている環境課題・社会課題から自らの責任を果たし、ビジネスの機会を生み出す私たちの価値創造ストーリー

代表取締役社長 西田計治

私たち三井金属グループは存続できるのか

2018年度は、気候変動がもたらす影響を身近に感じる事象が日本国内だけでも数多くありました。また、日本をはじめとして高齢化が先進国で進む一方、途上国では都市化が加速し続けています。所得格差の拡大や貧困が先進国にも途上国でも存在し、世界の至るところで人権問題など社会の分断が深まっていることを感じます。

これらのさまざまな変化が経済や市場に大きく影響し、一歩先の未来であっても不確実性が高まっていることを認めざるをえません。地球規模での変化を前に、「私たち三井金属グループは持続可能なのか」 を私はたえず自らに問いかけています。

環境破壊、社会的課題の深刻化については、グローバルに事業活動を行なっている私たち企業にも、責任の一端があるといわれています。企業の事業活動が、ステークホルダーを含む社会全体にもたらす影響に対して、責任を果たすことが厳しく求められています。その一方で、企業が生み出す社会的価値によって、これらの課題が解決できることへの期待も高まっています。

私たち三井金属グループは、事業活動やバリューチェーンにおける課題に対し、確固たる信念で、責任を果たしていきます。そして、地球規模、地域レベルの環境・社会課題解決の期待に応えうる事業や製品を、成長のチャンスとして創出し拡大させていきます。これらアプローチを通して、自らの価値創造力で成長する企業体、持続可能な企業体への変革を実行していきます。

統合思考による経営と価値創造のストーリー

如何にすれば私たちは、持続可能な企業体へと変革できるでしょうか。

三井金属グループは、収益を上げるという経済的価値と同時に、環境・社会課題に沿った社会的価値を生み出していくことによって、長期的に成長していくことが可能だと考えています。私は、経営にこのような統合思考を取り入れることの重要性を認識し、新中期経営計画の検討とともに、経営のビジョンをあらためて示した「三井金属グループの価値創造プロセス」 を策定しました。

私たちは、地球規模の課題とゴールが示されたSDGsから世の中の課題やニーズのヒントを得て、ステークホルダー・エンゲージメントを通じ、私たち企業グループに関わる環境・社会課題を抽出(Outside-In)しています。この認識をベースとして、マテリアリティを特定し、そしてマテリアリティを軸に三井金属グループが有する資本を用い、競争優位を活かしたビジネスモデルを回していきます。そのアウトプットはグループの経済的価値であり、同時に、ステークホルダーに対するソリューションの提供、つまり社会的価値(Outcome)をもたらします。

この価値創造プロセスを具現化した第一歩が、この2019年度にスタートした新中期経営計画 「19中計」 です。この新たな3か年度の経営計画に「ありたい姿を実現する成長基盤の変革」 と銘打って掲げましたのは、持続可能な企業体へと進化していくことを強く意識したものです。

私たちの競争優位と新中期経営計画

三井金属グループの価値創造の源泉は、最適化を図ったポートフォリオによるビジネスモデルと戦略です。三井金属グループは、動脈産業から静脈産業、さらに静脈産業から動脈産業へとつなげる複数の事業を有し、資源循環(Closed Loop)を可能にするグローバルカンパニーです。

そして、創業からやがて150年を迎える歴史の中で、非鉄金属素材を中心に培ってきました固有の技術、分離精製、粉体制御、材料複合化といったテクノロジーを有しています。循環する過程それぞれの位置において、これらのコアテクノロジー、独自の “マテリアルの知恵” を有する事業ドメインが、成長商品・成長事業を継続的に生み出し、利益を上げていきます。

「19中計」 では、前回中期計画よりも研究開発費を40%増やし、機能材料事業を中心に投入していきます。5G関連市場における拡販、次世代製品の早期上市を目指していきます。金属事業ではリサイクル製錬の推進、自動車部品事業ではモビリティの電動化や自動化に対応していきます。

事業の積極的な展開と同時に、経営基盤の強化も図るべく、自己資本比率、ROEなど財務指標の向上にもバランスよく取り組んでいきます。

環境や社会へ与える影響への責任

もはや看過できなくなっている環境・社会課題に対し、企業が十分に責任を果たすこと、さらにそのために社会関係資本や自然資本を適切に管理し促成しながら利用していく新たなアプローチが求められています。私たちは創業以来、自然の恵みを有効に用いながら、操業に関わる人々との信頼関係によって事業を行なってきました。自然環境や社会との信頼関係を当社の重要な資本のひとつと考え、当社がそれらに及ぼす影響を的確に捉え、リスクを低減していくことの重要性を認識しています。

私たちは 2018年度にマテリアリティ・アセスメントを実施し、特定されている28項目のマテリアリティのうち、とくに当社の経済的価値、財務面へのリスクとなる項目を選定し、「社会関係資本・自然資本に関わる責任分野のマテリアル項目」として重点的に取組みを進めることにしました。選定された事業活動に関わる環境課題、安全衛生や人権への取組みについても引き続き深耕を図っていきます。

価値創造プロセスを実行する人財

私たちが事業活動によって経済的価値と同時に社会的価値を生み出していくためには、環境や社会課題を鋭敏に感知し、グループのビジネスモデルの中へ取り込むことのできる人財が不可欠です。そのために、異なる価値観と多様な能力をもった従業員を受け入れ、多様性に富んだこれら人財が活き活きと活躍できる環境を整えていく必要があります。

三井金属グループは、2016年度より継続的に 「働き方改革」 を進めてきました。多様な人財がフェアに活躍することができるさまざまな制度や仕組みを構築しています。

また、2019年度から本格的に着手しました、生産性向上のための業務プロセス改善を目的とした ICT改革 (Digital transformation プロジェクト) も、多様な素質を備えた従業員の活躍を後押しします。人財の確保と生産性の向上が、私たちの価値創造を叶えます。


私たち三井金属グループは、ステークホルダーの皆様とともに、私たちが得意とする分野で貢献を果たし、環境・社会課題が解決された未来を目指していきます。このプロセスを確実に歩むことによって、ステークホルダーの皆様から、世の中から信頼される企業グループとなれる、そう確信しています。

(2019年7月)

代表取締役社長 西田計治

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